解説付 臨床工学技士国家試験 第36回 午前:第85問

100Hzにおける生体組織の導電率の大小関係で正しいのはどれか。

1: 脂肪<血液<骨格筋

2: 脂肪<骨格筋<血液

3: 骨格筋<血液<肝臓

4: 骨格筋<肝臓<脂肪

5: 肝臓<血液<脂肪

導電率とは、物質中における電気伝導のしやすさを表す物性量である。導電率は細胞レベルや組織レベルの構成によって異方性、非線形性、周波数依存性を示すことから、組織やその方向さらに電流の周波数により大きく異なる。生体組織の導電率は基本的に組織内の水分ならびにそのイオン濃度により異なり、イオンが多い血漿が約6割を占める血液は導電率が極めて大きく脂肪は逆に小さい。また、筋肉のように筋細胞が細長い繊維状で血管の走行方向がそろっている組織では、筋肉の長さ方向とその直角方向では導電率が大きく異なり明らかに異方性を示す。また、非線形性は電流密度が1mA/cm2以下であれば線形性を示すとされ、それ以上になると細胞が活動電位を生じ非線形性を示す。さらに、電流の周波数によって導電率が変わり周波数依存性も示す。導電率は電流の周波数の増加に伴い上昇し、比誘電率は周波数の増加に伴い低下する。

導電率は、脂肪<骨格筋<肝臓<血液となる。

1:不適切。

2:正解

3:不適切。

4:不適切。

5:不適切。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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