解説付 臨床工学技士国家試験 第36回 午前:第68問

ハイフローシステムについて正しいのはどれか。3つ選べ。

a: 加温加湿器は必要ない。

b: FIO2の上限は60%である。

c: 解剖学的死腔の二酸化炭素の洗い出し効果がある。

d: 装着しながら経口摂取を行うことができる。

e: 慢性閉塞性肺疾患では在宅で使用できる場合がある。

ハイフローセラピーは、経鼻高流量療法、経鼻高流量酸素療法、高流量鼻カニューレ療法、高流量酸素鼻カニューレ療法等さまざまな呼び方があるが、ハイフローセラピーと言う名称で診療報酬が算定されている。ハイフローセラピーは1回の換気量や呼吸数の影響を受けず、30~60L/分程の酸素や空気混合ガスの吸入が可能で、FiO2を21~100%の高濃度まで設定することができる。ハイフローセラピーには、上気道抵抗の軽減や鼻咽腔の虚脱、気道の繊毛機能の維持、無気肺の形成予防(PEEP様効果)、呼吸器感染のリスクを軽減できる作用がある。

a:経鼻カニューラ(気切患者には気切カニューラ)、流量計、酸素ブレンダ、加温加湿器で構成されている。

b:FiO2を21~100%の高濃度まで設定することができる。

c:正解。人の上気道には、呼気の全てを排出することができず、二酸化炭素を含んだ呼気ガスが貯留する場所(解剖学的死腔)がある。高流量の送気により、解剖学的死腔の二酸化炭素をウォッシュアウトできる。

d:正解。経鼻カニューレを通して呼吸管理を行うため、マスクを使用して呼吸管理を行う場合と比較して、飲食やコミュニケーションが可能となる。

e:正解。装置内部にブロワーが搭載されているものがあり、高圧ガス供給装置がない在宅でも使用できる場合がある。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
kohをフォローする
スポンサーリンク
臨床工学技士 国家試験 過去問
error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました