解説付 臨床工学技士国家試験 第36回 午前:第18問

我が国における人工透析導入患者の原疾患で最も多いのはどれか。

1: IgA腎症

2: 多発性囊胞腎

3: 糖尿病性腎症

4: 慢性糸球体腎炎

5: 急速進行性糸球体腎炎

2022 年末現在における透析患者数の調査結果「わが国の慢性透析療法の現況」によると、新規透析導入患者の原疾患では、最も多いのは糖尿病性腎症で 38.7%、次いで腎硬化症の 18.7%、慢性糸球体腎炎は 14.0%。糖尿病性腎症の減少傾向は続いており、腎硬化症は持続的な増加がみられる。

1:主に免疫グロブリンの一種であるIgAが免疫複合体を形成し、腎糸球体メサンギウム領域に沈着することを特徴とする疾患である。日本における慢性糸球体腎炎の30〜40%をIgA腎症が占める。

2:両方の腎臓にできた多発性の嚢胞が徐々に大きくなり、進行性に腎機能が低下する、最も頻度の高い遺伝性腎疾患である。

3:正解。末期腎不全で透析導入される患者に最も多い。糖尿病によって腎臓の糸球体が細小血管障害のため硬化して数を減じていく病気である。

4:急性糸球体腎炎の発症後、1年以上にわたって異常な尿所見や高血圧症状の持続するものを指す。慢性糸球体腎炎は減少傾向である。

5:急速進行性糸球体腎炎は、数週から数か月の間に急速に腎機能障害が進行し、血尿や蛋白尿、各種円柱などの腎炎性尿所見を認める腎不全症候群である。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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