解説付 臨床工学技士国家試験 第37回 午前:第58問

0~8mVの範囲で動作する12bitのAD変換器がある。およその分解能[nV]はどれか。

1: 1

2: 2

3: 4

4: 8

5: 16

AD変換器とは、アナログ信号をデジタル信号に変換する装置。自然界の現象やさまざまなアプリケーションから得られるアナログ信号をデジタル信号に変換することで、コンピューターなどのデジタル機器で処理・表示・保存・解析できるようにしている。
AD変換器の変換プロセスは、大きく分けて「標本化」「量子化」「符号化」の3ステップからなる。
【変換プロセス】
標本化:連続的なアナログ信号の振幅値を離散的な周期(サンプリング周期)で切り出す
量子化:離散的な周期で切り出された振幅値を、離散的な振幅値に近似する
符号化:離散的な振幅値を”0″と”1″の2値で表す符号に変換する

分解能とは、AD変換器において、測定対象となる信号(電圧)をどの程度細かく検出できるかを示す能力のこと。ビット数が大きければ大きいほど、細かな信号(電圧)を検出でき高性能であると言える。

設問の12ビットをについて考えてみると、
このときの分解能は、最大の入力電圧範囲を12ビットで分割した値になり

分割数は212 = 4096 となる。

「0 ~ 4095 のディジタル値を入力すると出力電圧を 212 = 4096 等分したアナログ値で出力される」ということになる。
つまり、
8 mV ÷ 4095 → 8 × 10-3 ÷ 4095 ≒ 1.9536 × 10-6となり、 2 µV が正解となる。

1:不適切。

2:正解

3:不適切。

4:不適切。

5:不適切。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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