トランジットタイム型超音波血流計で誤っているのはどれか。
1: 血流に対して順方向および逆方向の超音波を照射する。
2: 流路全体は十分広い超音波音場に置かれる。
3: 赤血球で散乱された超音波を測定する。
4: 血流が速いほど伝播時間差は大きい。
5: 体外循環回路の流量計測に用いる。
トランジットタイム型超音波血流計は、超音波の伝播時間差を利用して血流を測定する機器である。
血流に対して、順方向と逆方向にそれぞれ超音波を照射して、その伝搬時間差から血流速度を求めている。流速と伝搬時間差は比例関係で、血流が速いほど伝搬時間差は大きくなる。トランジットタイム方式はこの原理を利用しているため、ドプラ方式の原理とは異なり、赤血球のような反射するものを必要としない。
特徴として以下が挙げられる。
・測定精度が高い
・機種によっては複数の差し込みポートをもち、複数チャネルの同時計測が可能である
・赤血球のような粒子が存在しなくても計測できる
・細動脈を計測できる
・体表からの計測はできない
・ポリ塩化ビニル(PVC)、シリコンチューブなどの計測もできる
など
1:血流に対して、順方向と逆方向にそれぞれ超音波を照射して、その伝搬時間差から血流速度を求めている。
2:流路全体は十分広い超音波音場に置かれるため、伝搬時間に差が生じるのは流路断面の流体部分だけである。この部分の流速を測定している。
3:正解。超音波の伝播時間差を利用して血流を測定するため、超音波ドプラ血流計とは異なり、赤血球のような反射するものを必要としない。
4:流速と伝搬時間差は比例関係で、血流が速いほど伝搬時間差は大きくなる。
5:体外循環回路(ポリ塩化ビニル(PVC)、シリコンチューブなど)などの血液回路にクリップすることで測定できる。