解説付 臨床工学技士国家試験 第37回 午前:第7問

ある血液の血液型を調べるために血球と血清を混合する交差試験を行った。以下の表はその結果である。空欄(Ⅰ)~(Ⅳ)の組合せが正しいのはどれか。ただし、ABO式血液型以外の血液型で凝集は生じないものとする。

輸血用血液製剤と患者血液との間に血液型抗体に起因する抗原抗体反応が起こるかをあらかじめ試験管内で検査し、血液型不適合による副作用を未然に防止する手段が交差適合試験である。
ABO式血液型の異なる血液間で、交差適合試験を行なうと、必ず主・副試験のいずれかで凝集または溶血が起こるので、交差適合試験はABO式血液型を再確認するという意義ももっていることになる。
(主試験)
供血者の血球+受血者の血清
(副試験)
受血者の血球+供血者の血清

A抗原に対して抗A抗体が、B抗原に対して抗B抗体が結合すると凝集が起こる。

血液型A型B型AB型O型
抗原A抗原B抗原A抗原、B抗原なし
抗体抗B抗体抗A抗体なし抗A抗体、抗B抗体

1:不適切。

2:不適切。

3:不適切。

4:不適切。

5:正解。設問では、抗体を持たないAB型血清に対してのみ凝集しなかったことから、試験対象の血液はAB型である。AB型の血清中には、抗A抗体、抗B抗体とも含まれないので、試験対象の血清をどの血液型の血球と混合しても凝集しない。

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