中心型チアノーゼの原因となるのはどれか。
1: 低血糖
2: 寒冷刺激
3: Fallot四徴症
4: 心原性ショック
5: 閉塞性動脈硬化症
チアノーゼは、中心性チアノーゼと末梢性チアノーゼ、血液性チアノーゼの3種類に分類できる。
中心性チアノーゼは、何らかの病態が原因として存在し、そのせいで動脈血の酸素濃度が低いために、全身でチアノーゼが出ている状態である。中心性チアノーゼが現れた際は、基本的に何らかの処置を必要とする。これに対して末梢性チアノーゼは、基本的にチアノーゼが現れた部位のみに、血流の減少か、血行不良が起きたためで、局所的なチアノーゼが出た状態である。血液性チアノーゼは、ヘモグロビンの異常により、チアノーゼが現れるものを血液性チアノーゼという。多くの場合、血液中に酸素を運搬することができないメトヘモグロビンが増える、メトヘモグロビン血症が原因となって起こるといわれている。
中枢性チアノーゼには、
(呼吸機能障害の例)
・泣き入りひきつけ
・クループ
・気道に異物が詰まる
・間質性肺炎
・呼吸窮迫きゅうはく症候群
・新生児一過性多呼吸
(生まれつきの心臓病の例)
・ファロー四徴症
・三尖弁閉鎖
・肺動脈閉鎖
(その他)
・登山中など、標高が高く酸素が少ない環境にいるときに中枢性チアノーゼが現れることもある。
1:血糖値は、動脈血酸素飽和度と直接関係しない。
2:寒冷刺激は、末梢性チアノーゼの原因となる。
3:正解。ファロー四徴症は、右-左シャントにより心臓から駆出された時点ですでに動脈血酸素飽和度が低下しており、中心性チアノーゼをきたす。
4:心原性ショックでは、末梢への酸素供給量は低下するため、末梢性チアノーゼをきたしやすい。
5:閉塞性動脈硬化症では、閉塞ないし狭窄した動脈から流れ出る動脈血からの酸素供給が減少することにより、血流低下部位に末梢性チアノーゼをきたす。