解説付 臨床工学技士国家試験 第36回 午後:第3問

酵素反応について正しいのはどれか。

1: 酵素は活性化エネルギーを大きくする。

2: 酵素にはステロイドのものがある。

3: 反応は酵素分子の特定部位で生じる。

4: 温度と反応速度は正比例する。

5: 基質濃度と反応速度は正比例する。

酵素はタンパク質からなる生体内で種々の化学反応を促進させつ触媒である。酵素反応とは、酵素が触媒する生化学反応である。

1:化学反応が進むには高いエネルギーの遷移状態を経由する必要がある。触媒は活性化エネルギーを下げて反応を進みやすくする。

2:酵素は、生物がつくりだす触媒作用をもつタンパク質のこと。ステロイドとは、副腎から作られる副腎皮質ホルモンの1つである。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症を抑えたり、体の免疫力を抑制したりする作用がある。

3:正解。酵素反応が起こる基質結合部位を活性中心という。

4:反応速度は至適温度でもっとも高くなる非線形の曲線となる。生体内では多数の化学反応が穏和な条件(1気圧、37℃、pH7.4)で効率よく高い特異性で精緻に調節されて進行している。一般的に酵素は40℃を超えるあたりから、反応が遅くなる。これはタンパク質が熱に弱く、立体構造が変化し、酵素としての能力が失われるからである。また、酵素の作用はpHによって異なり、7付近の中性がもっとも作用の強い至適pHとされている。

5:横軸に基質濃度、縦軸に反応速度としたとき酵素反応は直角双曲線となる。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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