解説付 臨床工学技士国家試験 第37回 午前:第44問

支燃性を有するガスはどれか。2つ選べ。

a: 空気

b: 一酸化二窒素(亜酸化窒素)

c: 二酸化炭素

d: ヘリウム

e: 窒素

医療ガスは、患者の治療に必要なガスを総称した言葉で、医療法や薬事法、日本産業規格(JIS)、国際規格(ISO)などの法令・法規で種類や用途が規定されている。

ガスの種類分子量比重
(対空気)
臭気燃焼爆発性
酸素(O2321.105無臭支燃性
亜酸化窒素(N2O)441.503甘臭支燃性
窒素(N2280.967無臭なし
空気291.000無臭支燃性
二酸化炭素(CO2441.529無臭なし
ヘリウム(He)40.138無臭なし
キセノン(Xe)131.34.530無臭なし
酸化エチレン(C2H4O)441.500快臭(エーテル臭)あり、毒性
医療ガスの性質

a:正解。支燃性を有するガスである。人工呼吸・人工心肺や高気圧酸素治療などの用途に使用されている。

b:正解。支燃性を有するガスである。笑気ガスとも呼ばれ、麻酔薬や鎮痛薬として用いられる。また、冷凍手術装置では、断熱膨張の原理(ジュール・トムソン効果)を応用して低温を発生させる触媒として使用されている。

c:無色無臭の不燃性ガスである。酸素吸入を必要とする疾患に対し二酸化炭素を混入させ吸入することで、呼吸中枢を刺激するはたらきがあある。また、腹腔鏡下外科手術では、手術に必要な視野や術野を確保する用途で用いられる。

d:無臭無臭の不燃性ガスである。液化状態の極低温(-268.9℃)特性を生かして、主にMRI(核磁気共鳴画像法)装置の超伝導電磁石の冷却用途で利用されている。また、IABPの駆動用ガスとしても用いられる。

e:無色無臭の不燃性ガスである。外科手術機器の駆動用として利用される。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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