解説付 臨床工学技士国家試験 第37回 午前:第35問

体外衝撃波結石破砕装置について正しいのはどれか。3つ選べ。

a: 尿管結石の破砕時には超音波照準方式が適している。

b: 心電図同期装置が必要である。

c: 衝撃波は水中を伝播させる。

d: 腹部大動脈瘤患者には使用禁忌である。

e: 骨盤内の尿管結石に適用する。

体外衝撃波結石破砕治療 (Extracorporeal Shock Wave Lithotripsy:ESWL)は、電磁誘導方式で衝撃波を発生させ、特殊なレンズを用いてそのパワーを一点に収束させ、結石を破砕させる治療法である。

a:衝撃波の照準を結石に合わせるために、放射線もしくは超音波を用いられている。尿管結石の約95%はカルシウムを含む尿路結石で、X線照準方式が適している。X線陰影結石である尿酸やシスチンなどは、超音波照準方式が適している。

b:正解。心室性不整脈を引き起こす可能性があるため、必ず心電図で患者の心臓の状態をモニターする。不整脈のある患者は、原則ECG同期モードで治療を行う。

c:正解。水中で発生させた衝撃波は、体と結石の波の伝わり方が異なるため、衝撃波のエネルギーが結石に吸収され破砕される。

d:正解。腹部大動脈瘤を有する患者、心臓ペースメーカー装着中の患者、出血傾向のある患者や妊婦、乳幼児には禁忌である。

e:骨盤内にある尿管結石はESWLでは破砕が困難であり、TULが適している。経尿道的尿路結石除去術(Transurethral Lithotripsy:TUL)は、尿道から内視鏡(尿管鏡)を挿入して、観察下に破砕を行う治療法である。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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