ネフローゼ症候群の特徴でないのはどれか。
1: 浮腫
2: 血尿
3: タンパク尿
4: 低アルブミン血症
5: 高LDLコレステロール血症
ネフローゼ症候群とは、尿中に大量のタンパク質が漏れ出すことで、血液中のタンパク質が減少し、むくみ(浮腫)が起こる疾患のことである。明らかな原因疾患がない一次性(原発性)のものと、糖尿病や膠原病などの原因疾患によって引き起こされる二次性(続発性)のものに大別される。尿蛋白量、低アルブミン血症(低蛋白血症)の両所見を認めることがネフローゼ症候群の診断の必須条件である。
必須条件 | 値 |
尿蛋白 | 3.5 g/日以上 (尿蛋白/尿クレアチニン比が 3.5 g/gCr 以上) |
低アルブミン血症 | 血清アルブミン値 3.0 g/dL 以下 (血清総蛋白値 6.0 g/日以下) |
参考条件 | 値 |
脂質異常症 | LDLコレステロール 140 mg/dL 以上 中性脂肪 150 mg/dL 以上 |
浮腫 |
1:浮腫は本症候群の必須条件ではないが、重要な所見である。
2:正解。ネフローゼ症候群の特徴ではない。
3:尿から蛋白が多量(3.5 g/日以上)に漏れ、低アルブミン血症が引き起こされる病態である。
4:尿から蛋白が多量に漏れ、低アルブミン血症が引き起こされる病態である。
5:尿中蛋白漏出による高度な低アルブミン血症に対する肝でのアルブミンの合成過剰とともにリポ蛋白の合成が進み、結果的に高コレステロール血症をきたす。