解説付 臨床工学技士国家試験 第36回 午前:第7問

誤っているのはどれか。

1: マクロファージは貪食能をもつ。

2: 赤血球の寿命は約120日である。

3: 第7凝固因子は外因系凝固に関与する。

4: 血漿タンパク質で最も多いのはアルブミンである。

5: 全血液に対する血漿の容積比をヘマトクリットという。

血液、赤血球、白血球、血小板の細胞成分(血球ともいう)と、血漿(プラズマ)と呼ばれる液体部分から成り立っており、血液全体のおよそ45%が細胞成分で、残り55%程度が血漿成分である。血漿は、各種タンパク質、ブドウ糖、脂質、金属イオン、電解質、ホルモン、ビタミンなどを含んでいる液体。

1:マクロファージは白血球の一種で、単球が血管から組織中に遊走してマクロファージとなる。マクロファージは比較的大きな異物を取り込んで分解する。肺や肝臓、リンパ節などに多く分布する。

2:赤血球は赤色骨髄内で造血幹細胞から文化、成熟する。血中に放出された赤血球は無核で増殖能はなく、寿命は約120日である。老化赤血球は脾臓で分解される。

3:一次止血でできた血小板血栓をより強固なものにするため、引き続いて二次止血が起こる。血液凝固過程には内皮細胞の損傷による外因系経路と異物との接触による内因系経路があり、それぞれ第7因子、第12因子の活性化をきっかけに進んでいく。

4:血漿中に含まれるタンパク質は凝固因子、アルブミン、グロブリンに分類される。アルブミンは約60%と最も量が多い。アルブミンは血液の浸透圧維持やいろいろな物質の運搬に大きな役割を果たす。

5:正解。血液中の細胞成分(赤血球が約96%を占める)容積の割合をヘマトクリットという。基準値は成人男性で、40~50%、成人女性で35~45%である。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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