解説付 臨床工学技士国家試験 第36回 午前:第65問

加温加湿器について誤っているのはどれか。

1: 加温加湿器は患者吸気の湿度によって制御される。

2: 加湿器内の蒸留水は雑菌などの汚染に十分注意する。

3: ヒータワイヤは吸気回路内の結露を防ぐ。

4: ヒータワイヤのない回路は途中のウォータトラップが必要である。

5: 不十分な加湿は肺合併症の原因となる。

人工呼吸器を動かすためには、施設の中央配管から供給される医療用の圧縮空気と酸素ガスを使用している。これらのガスは乾燥状態であるためこのまま患者に送気してしまうと、乾燥ガスによって気道の線毛運動低下や肺胞の損傷が発生する。これにより、分泌物が固まって喀痰困難、無気肺や肺胞組織の破壊が起こり低酸素血症に陥る可能性がある。また、気管チューブの狭窄、閉塞の原因にもなる。そこで、乾燥ガスを送らないために、加温加湿器を使用して乾燥したガスに湿度と温度を加えて人工呼吸を行う必要がある。

1:正解。加温加湿器を使用して湿度と温度を制御し、人工呼吸を行っている。

2:加湿器内の温度は体温に近いため、雑菌による汚染リスクがあり、取り扱う手技や管理が必要となる。

3:加温加湿器より後の回路内の結露や結露水貯留を防止するために、ヒーターワイヤがある。

4:ヒーターワイヤを使用していない場合は、結露水を一時的に貯留させるウォータートラップが必要となる。

5:不十分な加湿は、乾燥ガスによって気道の線毛運動低下や肺胞の損傷が発生する。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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