解説付 臨床工学技士国家試験 第36回 午前:第62問

病院情報システムについて誤っているのはどれか。2つ選べ。

a: システムを利用するためには医師の許可が必要である。

b: 診療情報を印刷して保存することが規定されている。

c: 透析支援システムは部門システムである。

d: クラウド型の電子カルテシステムが認められている。

e: 医師の指示はオーダエントリーシステムに記録される。

病院情報システムとは、医療機関等のレセプト作成用コンピュータ、電子カルテ、オーダリングシステム等の医療事務や診療を支援するシステムだけでなく、何らかの形で患者の情報を保有するコンピュータ、遠隔で患者の情報を閲覧、取得するようなコンピュータや携帯端末等のことをいう。診療情報などの医療情報を電子的に保存する場合には、電子保存の三原則を満たす必要がある。3つの要件には、真正性、見読性、保存性がある。それぞれ、
真正性…正当な人が記録し確認された情報に関し第三者から見て作成の責任の所在が明確であり、かつ、故意または過失による、虚偽入力、書き換え、消去、及び混同が防止されていることである。
見読性…電子媒体に保存された内容を、権限保有者からの要求に基づき必要に応じて肉眼で見読可能な状態にできることである。
保存性…記録された情報が法令等で定められた期間に渡って真正性を保ち、見読可能にできる状態で保存されることをいう。

a:正解。機器管理システムの様に、臨床工学技士が管理する部門システム等もあり、医師の許可が必要であるとは限らない。

b:正解。見読性にある通り、電子媒体に保存された内容を、権限保有者からの要求に基づき必要に応じて肉眼で見読可能な状態であればよい。

c:透析業務における部門システムである。透析業務を円滑に行うことが出来る機能を有している。

d:厚生労働省より「診療録等の保存を行う場所について」の通知があるように、電子保存の三原則を満たすことを要件に使用することが認められている。

e:医師の指示を入力し、会計および各部門に伝えるシステムのことである。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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