解説付 臨床工学技士国家試験 第36回 午前:第38問

ハイパーサーミアについて正しいのはどれか。2つ選べ。

a: RF誘電型加温法は深部病変の治療に適している。

b: 超音波加温法は肺深部の加温に適している。

c: マイクロ波加温法は脂肪層の発熱が大きい。

d: 熱耐性予防のため24時間毎に治療する。

e: 体外循環は全身加温法で用いる。

正常細胞の場合、42℃以下では300分加温しても死滅しないが、血流不足の腫瘍は、酸素供給も養分補給も十分ではない状態で無統制に増え続け、乳酸がたまり、組織が酸性化しているので熱に弱くハイパーサーミア(42~43℃に加温)によって腫瘍の死滅率が上昇する。また、正常な細胞であれば血管が拡張する事により血流が増えることにより、温度の上昇を抑える事が出来る反面、腫瘍部分では42℃を境にして血流が減少する事により温度が上昇する。

a:正解。波長が長いため、深部病変の治療に適している。

b:超音波加熱法では、約8㎝程度の深さまで加温することが可能である。肺や消化管、骨のある領域には適していない。

c:脂肪層より筋肉層が加温されやすい。

d:細胞は熱が加わると熱体制をもつことから、12~48時間で再治療を行うと細胞の生存率は高くなる。効率的に腫瘍を壊死させるためには72時間以上あけてから治療を行う。

e:正解。専用の管を用いて血液を体外に出して、45℃程度に加温してから再度体内に戻す方法である。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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