麻酔中のカプノメータによるモニタリングで検出できないのはどれか。
1: 呼吸回路脱離
2: 食道挿管
3: 不整脈
4: 肺塞栓症
5: 低換気
カプノグラフィとは、呼吸ガス中の二酸化炭素(CO2)の濃度や分圧をモニターすることである。呼気終末二酸化炭素分圧(Partial pressure of end-tidal carbon dioxide, PETCO2)とも呼ばる。カプノグラフィは、低換気、食道挿管、呼吸回路外れなどの呼吸器系の有害事象を早期に発見する上で、臨床判断だけよりも効果的であることが示されており、患者の障害を防ぐことができる。麻酔器(再呼吸システム)が使用されている場合は、吸気中のCO2が表示されることがある。これは麻酔器の吸気弁の異常や、二酸化炭素吸収剤(ソーダライムなど)の劣化などが考えられる。
1:検出可能。呼気ガスがカプノメータに導かれないため値が低下する。
2:検出可能。呼気ガスがカプノメータに導かれないため値が低下する。
3:正解。不整脈の検出には、心電図モニタが必要である。
4:検出可能。肺塞栓が起こると、その部位の肺胞は死腔となり、呼気ガスにはほとんど二酸化炭素が含まれなくなる。そのため、カプノメータの値が低下する。
5:検出可能。低換気では、カプノメータの値が上昇する。