解説付 臨床工学技士国家試験 第36回 午前:第16問

交感神経亢進状態を示す所見はどれか。

1: 縮瞳

2: 血圧低下

3: 唾液量増加

4: 膀胱括約筋弛緩

5: 腸管蠕動運動抑制

自律神経系は内臓諸臓器の機能を調節する遠心性機序と内臓からの情報を中枢神経系に伝える求心性の機序、という2つの系からなる。交感神経系と副交感神経系の2つの神経系で構成されている。双方がひとつの臓器を支配することも多く(二重支配)、またひとつの臓器に及ぼす両者の作用は一般に拮抗的に働く(相反支配)。

1:縮瞳は交感神経が障害を受けた場合と動眼神経が刺激を受けた場合に起こる。交感神経亢進状態では散瞳する。

2:交感神経亢進状態では交感神経末端からノルアドレナリンが、副腎からはアドレナリン分泌が増加する。これらのカテコラミンの働きで心拍出量増加、血管収縮をきたし、血圧が上昇する。

3:交感神経亢進が起こると、アミラーゼやその他の唾液蛋白質が分泌され唾液の粘性が高まる。副交感神経系亢進が起こると、血液中の水分が唾液として分泌され唾液分泌量が増加する。

4:交感神経亢進が起こると、排尿筋が弛緩し内尿道括約筋が収縮し排尿が抑制される。

5:正解。交感神経亢進状態では、腸管蠕動運動が抑制される。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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