解説付 臨床工学技士国家試験 第36回 午前:第10問

月経周期の調節に関わるホルモンを分泌する器官はどれか。3つ選べ。

a: 卵巣

b: 下垂体前葉

c: 下垂体後葉

d: 子宮

e: 視床下部

女性生殖器のうち、子宮は排卵後の受精、妊娠に備えて子宮内膜を肥厚させる。受精卵の着床がなければ肥厚した子宮内膜は剥離し、出血を伴って排出される。これを月経という。子宮内膜の肥厚、脱落は、妊娠がなければ約28日ごとに繰り返される。このサイクルを月経周期という。月経周期は、複数のホルモンの複雑な相互作用によって調節されていて、下垂体前葉ホルモン(黄体形成ホルモンおよび卵胞刺激ホルモン)と、女性ホルモンであるエストロゲンおよびプロゲステロンが関与している。

a:正解。卵巣では、下垂体前葉ホルモン(黄体形成ホルモンおよび卵胞刺激ホルモン)の働きにより、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌される。エストロゲンは子宮内膜の増殖、子宮筋層の増殖、肥大などに働く。プロゲステロンは受精卵の着床、妊娠の維持に働くほか、体温を上昇させる。

b:正解。下垂体前葉からは、黄体形成ホルモン(FSH)と卵胞刺激ホルモン(LH)が分泌される。

c:下垂体後葉からは、バゾプレッシンとオキシトシンが分泌されるが、月経周期には関わらない。

d:卵巣ホルモン(エストロゲンおよびプロゲステロン)は子宮内膜増殖や妊娠の維持など子宮に作用する。

e:正解。視床下部から分泌される性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)は、下垂体前葉を刺激して黄体形成ホルモンと卵胞刺激ホルモンの分泌を促進する。

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臨床工学技士 国家試験 過去問
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